第90回 日本学生選手権水泳競技大会(インカレ水泳)

大会途中経過

インカレ水泳 今年のみどころ

男子

昨年度の覇者中京大学は、絶対的エースはいないが、4月の日本選手権で多くの選手が決勝進出を果たした層の厚さで連覇に挑む。
過去14回の優勝を誇る中央大学は、国際大会代表の塩浦慎理や石橋千彰の抜けた穴は大きいが、日本選手権で瀧口陽平(4年)と新山政樹(3年)、佐藤祐斗(2年)が表彰台に上った。さらに、昨年の高校総体で優勝した新入生、砂間敬太の活躍にも期待したい。
史上最多36回の優勝を誇る日本大学は、ロンドン五輪、2013世界水泳日本代表、日本選手権でも表彰台に上った小堀勇氣(3年)を擁し、7年ぶりの優勝を目指す。
さらに、日本大学に次ぐ31回優勝の早稲田大学は、2013世界水泳の金メダリスト瀬戸大也(2年)がチームをけん引。日本選手権では中村克(3年)が100m自由形で表彰台に上るなど、各種目にレベルの高い選手が揃い22年ぶりの優勝に挑む。
そして、日本水泳界のエースへと成長し日本選手権で2つの日本記録を樹立した萩野公介(2年)と日本人唯一の世界記録保持者、山口観弘(2年)擁する東洋大学が、虎視眈々と上位進出を狙う。

各大学の実力が拮抗しており、勝負の行方は予想不可能。天皇杯争いから目が離せない。

女子

優勝候補の筆頭は、日本体育大学。高橋美帆(4年)、大塚美優、赤瀬紗也香(2年)、五十嵐千尋(1年)4人の 2013世界水泳日本代表選手が揃う。さらに、4月の日本選手権で同級生の高橋を破り優勝した清水咲子(4年)など、日本トップレベルのスイマーを擁し連覇に挑む。

日本体育大学を追いかけるのが、2013世界水泳代表の内田美希、宮本靖子(2年)がチームをけん引する東洋大学。日本選手権では内田が50m、100m自由形、宮本が 200m自由形、で優勝。さらに、地田麻未(3年)が800m自由形を制し、400m自由形でも菊池優奈(1年)が3位入賞を果たすなど、自由形で万全の強さを示した。創部以来初の優勝はなるか!?

また、昨年度は個人出場校でありながら団体9位相当の得点をあげた明治大学は、新入生細田梨乃の加入によりメドレーリレーも戦えるチームに成長。上位進出を目指す。
その他の大学の実力も拮抗しており、シード校争いは激戦必至である。

男子注目ルーキー

近畿大

坂田 怜央

3月に行われたジュニアオリンピックカップで中村克(早稲田大3)が持つ100m自由形の高校記録を塗り替え、日本選手権では堂々の決勝進出を果たした。

日本大

安江貴哉

日本選手権では100mバタフライにおいて世界ジュニアタイ記録の快泳をした。100mバタフライは日本選手権優勝の池端宏文(法政大4)、昨年度インカレ優勝神野雄司(中央大4)、昨年度ジャパンオープン優勝梅本雅之(慶應義塾大3)だけでなく国際大会代表小堀勇氣(日本大3)、瀬戸大也(早稲田大2)の出場の可能性がある。

中央大

砂間 敬太

専門種目の個人メドレー、背泳ぎで中学高校時代から同世代を引っ張ってきた逸材。しかし一つ上の萩野公介(東洋大2)、瀬戸大也(早稲田大2)の影に隠れてなかなか表舞台に立つことはなかった。200m背泳ぎのベストタイムは昨年度のインカレの優勝タイムを上回る。ルーキーとして、インカレ初出場初優勝を目指す。

女子注目ルーキー

日本体育大

五十嵐 千尋

2013年の世界水泳日本代表。日本選手権では400mと1500m自由形を制した。100mから1500mまですべての距離を泳げるそのスピード、体力が見どころである。

明治大

細田梨乃

中学時代から同世代でバタフライ短距離を牽引してきた。日本選手権では100mバタフライにおいて星奈津美に続き2位となり、明治大のリレーメンバー入りは確実である。

東洋大

菊池優奈

日本選手権では400m自由形で3位入賞、200mバタフライでは5位入賞を果たした。
萩野公介と同じ御幸ヶ原SS出身であり、彼と同様に東洋大で平井コーチの師事を受ける。